我が家の第2子となる息子は、生後1ヶ月頃から頭の形が気になっていました。
生後5ヶ月のときに、日本で利用できる治療用ヘルメットのひとつ「スターバンド」販売元である株式会社AHS Japan Corporationのオフィスを訪れ、頭の形の測定と、ヘルメットの申し込みをしました。
生後6ヶ月のときに、完成したヘルメットを受け取り、生後6.5ヶ月頃から(肌トラブルと付き合いながら…)フル装着しています。
- ゆがみレベル:短頭レベル2、斜頭レベル5
- 開始月齢:6.5ヶ月
- 装着期間:1ヶ月
- 肌トラブル:あり
スターバンドによるヘルメット治療1ヶ月後の効果
さっそくですが、スターバンドによるヘルメット治療を開始して1ヶ月後のスキャン結果はこちらです。
ぺったんこだった部分が成長していました!
- 短頭レベル:レベル2(開始時)→ レベル2(1ヶ月後)
- 斜頭レベル:レベル5(開始時)→ レベル5(1ヶ月後)
残念ながら、数値的にレベルの変化には現れませんでしたが、上の写真のような形で効果は見られました。
ヘルメットで抑えている部分は見事に成長していなかったので、ヘルメットを着けていてよかったと思いました。
スターバンドによるヘルメット治療1ヶ月目のできごと
「測定コース」を受け、スターバンドの申し込みをしてから、オフィスに通ったのは3回です。
- 初装着
- 調整(初装着から2週間後)
- 3Dスキャン(初装着から4週間後)
初装着
所要時間:約1時間
スターバンドの申し込みをしてから2週間後、ヘルメットの受け取りと初装着のためにオフィスを訪れました。
事前に聞いていた所要時間は「1時間~1時間半ほど」とのことでしたが、思ったよりスムーズで、1時間ほどで終わりました。
主な内容な次の3点です。
- スターバンドによるヘルメット治療の説明
- ヘルメットの微調整
- ヘルメットの装着練習
ヘルメット治療の説明は、事前に「読んでくるように」といわれていた下の資料をもとに、大切なところの確認と、こちらからわからないところを質問する形で進みました。
実際にヘルメットを息子にかぶせたうえで、赤み(圧迫痕)の出方を確認したり、「しなる定規状のモノ」をヘルメットと頭の隙間から差し込み、入りにくい(きつい)箇所があれば少し削ったり、耳が当たらないように少し削ったり…といった微調整をしました。
装着練習は1回のみ。
スタッフさんいわく、「ヘルメットをがばっと大きく開き、思い切ってかぶせる」ことがポイントだそうです。
息子は、スタッフさんにはじめてヘルメットをかぶせられたときは号泣していましたが、その後の装着練習では泣きませんでした。家に帰って装着したときも、1回目は泣きましたが、その後は泣きませんでした。意外と、なじむもののようです。
受け取ったものは、まずはヘルメット。
上の写真は、チューブタイとステッカー(ocean crownさんのお店で購入しました)装着後の様子です。受け取り時は真っ白なデザインでした。真っ白なデザインはアレンジ自在なので、おすすめです!
それから、定期的に3Dスキャンをするときにかぶる帽子。
3Dスキャンのときは、忘れずに持っていく必要があります。
それから、備品として次のものを受け取りました。
- バッグ
- マネキンの頭?
- テープ
- チューブタイ
- 消毒用アルコール
マネキンの頭のようなものは、「まずはこの形を目指しましょう!」という頭の形の理想形だそうです。
廃棄してもかまわないけれど、スタッフさんいわく、ヘルメット治療が終了したあとに、このマネキンにヘルメットを装着して保管する方が多いのだとか。
我が家もそうするつもりです!
テープとチューブタイは、肌トラブル対策として使います。
圧迫痕の赤みがなかなかひかない場合は、チューブタイを使用することで、圧を点ではなく面で受けられるようになり、ダメージが和らぎます。
消毒用アルコールは、定期的にヘルメットをはずして休憩をはさむときに、ヘルメットにスプレーして拭き取って使います。市販品で代用してもかまわないとのことでした。
初装着後は次のようなスケジュールでステップアップし、1週間~10日間ほどかけてフル装着を目指します。
装着 | 休憩 | お昼寝 | 夜(就寝時) | |
---|---|---|---|---|
初装着時 | 1時間のみ | |||
Step 1 | 1時間 | 1時間 | はずす | はずす |
Step 2 | 2時間 | 1時間 | はずす | はずす |
Step 3 | 4時間 | 1時間 | 装着 | 装着 |
Step 4 | 8時間 | 1時間 | 装着 | 装着 |
Step 5 | 23時間 | 1時間 | 装着 | 装着 |
初装着時にスタッフさんから、次のアドバイスを受けました。
- 寝ているあいだに装着するときは、起きたらヘルメットをはずして赤みを確認する
- 夜の装着をはじめて2~3日は、3~4時間おきに起こして赤みを確認する
- Step 5は、まずは20時間以上装着できるように。装着中は3~4時間おきにミニ休憩をはさみ、ヘルメットを拭いて乾かす
実際には、「〇時間」と厳密に指示を守るのは難しく、なんとなく装着時間を延ばす感じでステップアップしていきました。一週間ほどでフル装着となりました。
心配だったのは、寝返りを妨げないか? うつぶせになったときに苦しくないか? ということでしたが、本人は普通にうつぶせで寝ているので、安心しました。
調整(2週間後)
所要時間:約50分
初装着から2週間後、はじめての調整が入りました。
事前に聞いていた所要時間は「30分ほど」とのことでしたが、ミルクをあげていたこともあって、思ったより時間がかかってしまいました。
3Dスキャンは2回に1回なので、この日はスキャンなしです。
スタッフさんが「しなる定規状のモノ」をヘルメットの隙間から差し込み、きつい箇所をチェックし、削ってくださいました。
肌トラブルの経過は後述しますが、このとき突出部の赤みがけっこうひどくなっていて、スタッフさんに「本当は(突出部の成長は)抑えたほうがいいけれど、このままだとズルむけ状態になってしまうので、少し削りますね」といわれました。
その数日後、予言どおり突出部の皮膚がズルむけ、出血してしまいました。
3Dスキャン(4週間後)
所要時間:約1時間
初装着から4週間後、はじめての3Dスキャンをしました。
まず3Dスキャンを行ない、その結果と口頭で伝えた圧迫痕の出方をもとに、ヘルメットを削っていただきました。
冒頭に書いたように、結果として数値的にレベルの改善はありませんでしたが、断面図ではヘルメットで抑えていないところ「のみ」成長していて、たしかに効果を実感しました。
次回のスキャンが待ち遠しいです。
肌トラブル
スターバンドによるヘルメット治療中は、おもに次の2つの肌状態が見られます。
ヘルメットを支えている場所に出てくるピンク色の痕跡
「スターバンド治療開始にあたって」より一部引用
20分ほどで色が薄くなるもの
「圧迫痕」は正常な反応ですが、「炎症」は肌トラブルとなるため、肌の状態が落ち着くまでは装着を休み、必要に応じて医療機関を受診するよう勧められています。
自分では判断しにくいと思いますので、オフィスのスタッフさんには「迷ったら写真をメールで送ってください!」といわれていて、私も何度かご相談しました。
装着1ヶ月目の肌トラブルの経過は、次のとおりです。
- 装着2週間後:突出部の赤みが強く、ひかなくなる
- 装着19日後:突出部の赤みについて、メールでオフィスに相談
- 装着20日後:突出部から出血
- 装着21日後:出血したところがかさぶたに
装着2週間を過ぎた頃から、突出部の赤みが悪化してきたので、その写真とともに「チューブタイ+休憩長めにして対処しているがOKか?」といった相談のメールを送りました。
また、チューブタイを付けることで、かえって内部がきつくなる感じがあったのでそのことも質問すると、「厚みがあるものだから多少締めたときの抵抗がある。その場合は開口部1~2mm隙間を開けて装着を」といったアドバイスをいただきました。
結局、そのアドバイスをいただいた頃には出血してしまい、装着をお休みすることに。
ですが、思ったより早く、翌日にはかさぶたになったので、短時間ずつ装着を再開し、そのときには「チューブタイ+開口部1~2mm開ける」方法で対処しました。
抑えていない部分が成長したことで、1ヶ月後には突出部の赤みが目立たなくなり、圧迫痕の出る位置は移っていきました。
息子はもともと肌が弱く、処方されたヒルドイド・プロペト・ステロイドが手放せない生活です。
冬に始めたからなんとかヘルメットをかぶっていられると思うほど、現在は綱渡り状態で肌トラブルをしのいでいます。
コメント