子供用の手作りおもちゃを検索していると、たびたび気になるものを目にしました。
それは、カギ・チェーン・歯車・キャスターなど、子供の「大好きなもの」(でも、大人にとってはあまり触ってほしくないものだったり)を1枚のボードに固定したおもちゃで、「アクティビティボード」や「ビジーボード」と呼ばれています。
画像検索で出てきたものの多くが海外の方の作品で、日本ではあまり一般的ではないようです。
有孔ボードを使って簡単に手作りできるアクティビティボード(ビジーボード)もありますが、私はネジを使って蝶番などを固定するタイプを作りたいと思いました。
そのためには電動ドライバーが必要で、腰が重いと思っていたところ、数年前に定年退職した実家の父が孫のために手作りして、プレゼントしてくれました。
この記事では、(私が作ったわけではないので)詳細な作成過程を書くことはできないのですが、
- アクティビティボードには何を取り付けたらいいの?
- 取り付けるもののイメージはできたけど、パーツの名前がわからない
- パーツはどこで買えるの?
と悩んでいるDIY初心者さんの参考になればと、我が家のアクティビティボード(ビジーボード)のご紹介と、取り付けられているパーツは何という名前なのか、どこで買えるのか、解説したいと思います。
実家の父作:アクティビティボード(ビジーボード)のご紹介
実家の父作のアクティビティボード(ビジーボード)には、次の6種類のしかけがあります。
- 蝶番・丸落としで開閉する扉
- 蝶番・掛金・南京錠で開閉する扉
- カラビナにタグキーホルダーと南京錠のカギをぶら下げたもの
- パイプ
- 打掛
- キャスター
また、ボードの右上には、子供の名前の木彫りパーツが付いています。
パイプは、本当は玉落としとして遊べるようにするつもりだったようですが、パイプが思ったよりも細くて、手頃なボールがなかったとのことでした。
アクティビティボード(ビジーボード)におすすめのパーツ
DIYに詳しい方だったら何てことないのだろうと思いますが、私のようなDIY初心者にとって、一番厄介だったのは「パーツの名前がわからない」ことでした。
当初は、実家の父に頼らず、自分で作るつもりだったので、材料について調べていたのですが、海外の方の作ったすてきなアクティビティボード(ビジーボード)に使用されているパーツの名前がわからず、買うことができませんでした。
名前がわからないと検索することもできないし、ホームセンターや100均で店員さんに聞くこともできません…。
そこで、次に、実家の父作アクティビティボード(ビジーボード)に使用されている各パーツの名前と、そのほかにおすすめのパーツのアイディアについて、ご紹介します。
①蝶番
こちらは、ご存知の方も多いと思います。ドアなどについている「蝶番」です。
②丸落とし
②からは、やや専門的な錠の名前です。
丸落し・角落し・打掛け・ラッチとは、ドアや門扉、窓などに使用する掛け金やかんぬきのことです。建具が開閉した状態を固定または解除する空錠で、形状や目的によりそれぞれ呼び名が異なります。丸落しは両扉や親子ドアの片一方のドアを開かないようロックする金具。ドアの表面に設置し、円柱状のボルトを上下させて床や枠に設置した受け金物の穴に落とし込んで固定します。角落しは丸落しと同様の使途で、ボルトが角柱状のものです。打掛けは開き戸や家具などにネジ止めで実装するタイプで、I字型の受け金物に、接続部分が可動するT字型の掛け金物を落として固定します。ラッチはかんぬき全般のことを指すことも多いですが、一般的には家具やレバーハンドル付きのドアなど、軽量の扉に付ける閉まり金具で、丸棒タイプやバネ入りタイプなどがあります。
MISUMI-VONA様のサイトより引用
これらの名前を知るまで、すべて「かんぬき」だと思っていました…。
錠の一種で、「丸落とし」といいます。縦方向に使用するのが一般的なのかもしれませんが、父は横方向に取り付けたようです。
③掛金・南京錠
茶色いほうは、錠の一種で、「掛金」といいます。掛金の輪っかに南京錠をとおしています。
父いわく、
ちゃんとした南京錠は高いから、安いのにした。
とのことでしたが、番号式南京錠だと、しかけとして、より面白いかもしれません。
④打掛
錠の一種で、「打掛」といいます。こちらも、もしスペースに余裕があれば、板に設置して扉を開閉できるようにすると面白いと思います。
⑤キャスター
皆さんご存知の「キャスター」です。上の写真にあるような白くて小さいキャスターが何物なのかは、父に聞いてもよくわかりませんでした。
貼るだけタイプもありました。
⑥カラビナ
こちらも、皆さんご存知の「カラビナ」です。カラビナを2個連結させることで、カラビナどうしを「がっしゃん」するしかけとして楽しむことができます。
カラビナの先端には、南京錠のキーと、タグキーホルダー(という名前で合っているのか?)をぶら下げています。
⑦パイプ
「パイプ」?だと思うのですが、父に聞いてもどこで買ったのか忘れてしまったらしく、何目的のパイプなのかわかりません。
代用できるとしたら、こちら▼でしょうか。
ほか、ペットの運動用のパイプなども(お値段はしますが)代用できそうです。
玉落としのしかけとするなら、牛乳パックや、トイレットペーパーの芯などで代用したほうが、お金がかからず、いいかもしれません。
土台となるボード:MDFボード
父は、100均でMDFボードを買ったようです。
普通の木材でもOKです。
厚みは1cmないくらいなので、パーツを固定したネジが一部、裏側に突き抜けてしまいます。そのままだと危ないので、ネジの先端を叩き、さらにボンドでカバーすることで、危なくないように処理したとのことでした。
100均だと、薄めのMDFボードしか入手できないと思うので、ネジが突き抜ける心配がある場合には、ボンドでMDFボードを2枚接着したものを使用するといいと思います。
以上のパーツを組み合わせると、このようなアクティビティボード(ビジーボード)が完成します。
そのほかのおすすめパーツ
実家の父作のアクティビティボード(ビジーボード)には採用されませんでしたが、ほかにもおすすめのパーツがたくさんあります。
まずは、市販品のアクティビティボード(ビジーボード)にはどのようなものがあるのか、いくつかご紹介したいと思います。
これら市販品と、(おもに)海外の方の手作り作品を参考にすると、次のようなパーツが使用されており、おすすめです。
- 歯車
- スイッチ
- そろばん
- ファスナー
- 紐とおし
- 電卓
- コンセント
- 木琴
- ライト
- 時計のおもちゃ
- 電話のおもちゃ
時計・電話はリアルなものを求めると高くつきますが、安いものだと子供の食いつきが悪そうなので、もし壊れた・古くなったで使わなくなった時計・電話があれば、それをパーツとして活用したほうが楽しめそうです。
そのほかのパーツは、ほとんど100均で入手できます。
アクティビティボード(ビジーボード)用のパーツはどこで買える?
アクティビティボード(ビジーボード)用のパーツは、
- 100均
- ホームセンター
- amazon・楽天などのECサイト
などで入手できます。
アクティビティボード(ビジーボード)に用いるパーツのほとんどは100均で入手できます。が、ややマニアックな「錠」は、100均にはありません。
100均で見つからないパーツは、ホームセンターやamazon・楽天などで探してみてください。
アクティビティボード(ビジーボード)の作り方
作り方は、大きく分けて次の2とおりです。
- 電動ドライバーを用いる方法
- 電動ドライバーを用いない方法
①電動ドライバーを用いる方法
必要な材料は、
- 土台となるボード(木材・MDFなど)
- 取り付けるパーツ
です。
ボードの上にパーツを仮置して配置を決めたら、電動ドライバーで穴をあけて、ネジでパーツを固定します。
もし電動ドライバーをお持ちでない方は購入する必要がありますが、その際は穴あけ機能がある「電動ドリルドライバー(電動ドライバードリル)」と呼ばれるタイプを購入してください。
②電動ドライバーを用いない方法
必要な材料は、
- 土台となるボード(有孔ボード・パンチングボード)
- 取り付けるパーツ
- パーツをボードに取り付けるための紐や結束バンド
です。
ボードは、あらかじめ穴のあいている「有孔ボード」もしくは「パンチングボード」などと呼ばれているボードを用意します。
ボードや、ボードにパーツを取り付けるための紐・結束バンドは、ともに100均で入手できます。
ボードの上にパーツを仮置して配置を決めたら、パーツを固定する形で紐や結束バンドをとおします。
アクティビティボード(ビジーボード)で遊ぶ子供の反応
想像どおり、とても食いつきの良いおもちゃでした。
もともと、アクティビティボード(ビジーボード)を作ろうと思ったきっかけは、アパートを囲むフェンスにかけられた南京錠に、娘が異様な執着を示したことでした。
何分もその場から動きませんでした…。
そのため、鍵は間違いなく好きだろうとわかっていましたが、実際にアクティビティボード(ビジーボード)を手にすると、南京錠はもちろんのこと、丸落とし、掛金、打掛、すべての「錠」に夢中でした。
※なかには扱いが難しいものがあり、ときどき癇癪を起こしていました…。
カラビナをひとつはずしてあげると、うれしそうに持ち歩き、飽きると「がっしゃん」しろとせがんできました。パイプにははずしたカラビナを落としたり、私の手を入れようとしたりして、遊んでいました。
がんばって、苦労しながら丸落としをはずして扉を開けたとき、なかに何もいなかったことに、娘は少し悲しそうでした。
扉のなかには、ステッカーなどを貼ってあげるといいと思います。
ボードタイプなので、家中、どこへでも持ち運べるというメリットがあります。おでかけのときは、車のなかにも持っていけます。
アクティビティボード(ビジーボード)は、作り手の熱量次第で大作が仕上がります。(私にはとても無理ですが)壁一面を覆うようなボードもすてきですね。
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