私は妊娠30週のときに発覚した逆子(その後いったん直るけど、また逆子に)のため、妊娠38週のときに予定帝王切開にて出産しました。
今回は、長くなりますが、出産レポ①~出産レポ③の3回に分けて、逆子で帝王切開による出産と入院生活についてレポ(体験談)を書いてみました。
術後1日目
手術当日はLDRで一晩過ごしました。
夜の間、傷口の痛みは気になりませんでしたが、身体を動かせないことで、おしりや背中に鈍い痛みを感じていました。
そして迎えた術後1日目の「to Do」は、次の4点です。
- バルーン抜去
- 食事開始
- 歩行開始
- 授乳開始
①バルーン抜去
術後1日目の朝、採血して貧血の状態を確認しました。先生がやってきて診察し、無事に止血できているとのこと。バルーンを抜く処置を受けました。

子宮摘出は免れました…!
出血が多くなった原因としては、子宮内膜症の影響で、出血しやすい状態にあったのではないかと説明を受けました。
出産のリスクとして、子宮から出血が止まらない場合がある(弛緩出血)と本で読み、可能性は低いけどそうなったら嫌だなと思っていたので、自分がそうなったことにびっくりでした。
②食事開始
術後1日目の朝から、おかゆを食べていいと許可が出ました。
体に染み入るようなやさしいごはんでした。
この日の昼食、夕食もおかゆでした。
③歩行開始
輸血を受けたあと、一晩LDRで過ごしたので、この日、体調が落ち着いたことから、自分の病室に戻ることになりました。
病室に戻るという話を聞いたとき、車いすで移動するのだろうか? と漠然と思いました。
ところが、スタッフさんがやってきて、「病室に戻るので立ってください」と当然のごとく指示がありました。

こんなにスパルタとは思いませんでした…!
恐る恐る立ち上がると、とても痛いです。
点滴を杖のようにしながらゆっくりと歩きます。手術着からは導尿カテーテルが出ていて、尿バッグも露出した状態で、ほかの妊婦さんやそのご主人のいる廊下を歩くことは、なかなかつらかったです。
恥ずかしさもあったし、痛み的にも激痛でした。なんとか病室に戻りましたが、そこで、手術着から自分で持ってきたパジャマと産褥ショーツに着替え、悪露用ナプキンも自分でつけるようにいわれて、痛みで泣きそうになりながら、なんとかこなしました。
術後1日目の夜で、脱水予防のための点滴は終了となりましたが、歩行の支えとするため点滴の支柱をしばらく借りていました。
④授乳開始
スタッフさんに介助してもらいながら、赤ちゃんの授乳が始まりました。
本来は自分で新生児室にいる赤ちゃんを病室まで連れてきて授乳するか、授乳室で授乳するのですが、私の場合、痛みと貧血でまだ歩くことがつらい状況だったので、スタッフさんが病室まで赤ちゃんを連れてきてくれました。
ちゃんと飲めているのかわかりませんが、とりあえず咥えさせてみるという状態です。赤ちゃんに授乳している間は、腹痛を忘れられるような気がしました(それはこの日だけの気のせいだったようです)。
夜の間も、赤ちゃんが泣いたらスタッフさんが連れてきてくれて、授乳しました。
気になっていたこと
①病室での過ごし方
診察(回診)・食事・授乳以外の時間は、基本的には寝たきりでした。
時々、自主的に部屋のなかを歩行訓練したり、テレビを見たりしていました。
②身だしなみについて
術後、身だしなみはどうなるのだろう(整える余裕はあるのか…)と気になっていましたが、実際にはこのような状態でした。
- シャワー ×
- ハミガキ 何とか〇
- 洗顔 ×
背中から痛み止めの点滴が入っているので、抜くまではシャワーを浴びることができません。家族に汗拭きシートを持ってきてもらい、体を自分で拭きました。
スタッフさんに手伝ってもらいながら歯磨きはなんとかできるものの、前傾姿勢がつらいので顔を洗うことはあきらめました。水だけを含むコットンを赤ちゃん用に持ってきていたので、それで顔を拭いていました。
③痛みの変化
傷口の痛みは手術当日よりも増していて、その旨訴えると、背中のチューブから痛み止めの点滴が再開されました。
ガスが出ていないと伝えると、漢方薬の大建中湯が処方されました。粉なので、飲むときにむせそうになりましたが、咳込むと激痛なので、用心して飲みました。
痛みの変化については、次の記事に詳しくまとめました。
術後2日目
術後2日目の「to Do」は次の2点でした。
- 導尿カテーテルの抜去
- 普通食の開始
①導尿カテーテルの抜去
午前中のうちに導尿カテーテルを抜く処置を受けました。抜いたあとは自分でトイレに行って排尿しなくてはならないのですが、このときの排尿痛が数日間つらかったです。
②普通食の開始
ガスが出たので、この日から普通食になりました。
昼食まではおかゆです。朝食は写真に撮り忘れましたが、術後1日目の朝ごはんとほぼ同じでした。

夕食から普通食です。

この日は、酢豚? なのか中華風ごはんでした。
とてもおいしかったのですが、おかゆからいきなり重めのごはんだったので、半分ほどしか食べることができませんでした。
気になっていたこと
①病室での過ごし方
明け方と夜9時ころ、スタッフさんが赤ちゃんが泣いているからと連れてきてくれて、授乳をしました。なかなかうまくいかなくて、赤ちゃんは大泣きして帰っていきました。
食事、家族の面会、検温・血圧測定のほかは、とくにすることはありません。
痛みはありましたが、なるべく動くことが早めの回復につながるそうなので、部屋のなかで点滴を支えにしてなるべく歩くようにしていました。ゆっくり、ゆっくりと部屋のなかをぐるぐる歩いていました。
②痛みの変化
排尿痛のほか、ガスによる痛み(?)、寝返り時の痛み、後陣痛に苦しみました。
漢方薬のおかげもあってか、この日の朝、術後はじめてのガスが出ました。
ガスは出たものの、おなかのなかでガスが動いている感じがあって、そのたびにけっこうな痛みを感じました。傷口の痛みよりもガスの動きによる痛みのほうがつらかったです。
背中から入れている点滴を、痛みがつらいときは自分で追加することができるのですが、この痛みに対してはまったく効かないようでした。夜になって順調にガスが出るようになると、痛みがだいぶ和らいでいきました。
ずっと同じ姿勢でいるのもつらかったので、寝返りを打とうとするのですが、横を向くとおなかの内部が引きつれるような激痛があって、無理でした。
ずっと、波のある痛みを感じていました。生理痛の一番つらいとき(子宮内膜症持ち)、みたいな感じでした。家族が面会に来てくれても、おなかが痛くて会話がつらいときもありました。
ネットで「帝王切開 痛み いつまで」などと検索したり、病室に来てくれたスタッフさんに痛みはいつまで続くのでしょうかと聞いたりしました。
スタッフさんによると「先生はよく4日目で楽になると答えている」というお話を聞いて、あと少しの辛抱だと励みにしました。
術後3日目
術後3日目の「to Do」は次の3点でした。
- 痛み止めの点滴終了
- 赤ちゃんの診察
- アローゼン処方
①痛み止めの点滴終了
背中から入れていた痛み止めの点滴を、この日の朝に抜きました。代わりに痛み止めの飲み薬としてブルフェン200mgを9回分処方してもらいました。
点滴を抜いたのでシャワーを浴びてもいいといわれましたが、怖かったので次の日から浴びることにしました。
②赤ちゃんの診察
小児科の先生が来る日ということで、ナースコールで呼び出しがかかり、新生児室にて赤ちゃんの診察がありました。
病室の外を歩くのは術後、病室に戻ったときをのぞいて初めてでしたが、ゆっくりとならだいぶ歩けるようになりました。点滴の支えなしでもOKでした。
通常分娩のお母さんたちはかなり早い段階から母子同室になっているようで、先生に対していろいろ質問しているようでしたが、私はまだ同室ではなく、赤ちゃんのことも何もわかっていなかったので、あまり質問できませんでした。赤ちゃんはとくに問題ないようでした。
③アローゼン処方
便が出ていないことを伝えると、アローゼンが処方されました。
排尿痛でさえ激痛なのに、排便なんてしたらどれほど痛いのだろうと恐ろしくて、アローゼンを飲むことをためらっていましたが、出ないままでいるのも怖かったので、寝る前に飲みました。

翌日になって術後初の排便がありましたが、痛みはありませんでした。
排尿痛は相変わらずなのに・・・。
気になっていたこと
①痛みの変化
帝王切開当日含めて4日目を迎えて、痛みが少し楽になった気がしました。
先生の言う「4日目」に痛みが楽になるというのは、本当だったのだと思いました。術後すぐの頃は本当に痛みがつらかったのに、人間の回復力ってすごいと感激しました。
②食欲の変化
この日から3食とも普通食になりました。おやつも出ました。
食欲が出てきて、ほぼ完食できるようになりました。



術後4日目
術後4日目の「to Do」は次の3点でした。
- 術後初のシャワー
- 母子同室開始
- 沐浴見学
①術後初のシャワー
シャワーが解禁になったのでさっそく浴びてみました。
痛みはあるものの、5日ぶりにシャワーを浴びることができた気持ちよさのほうが大きかったです。
②~③母子同室開始・沐浴見学
術後4日目にして、母子同室が開始となりました。
早朝6時頃にナースコールで呼び出しがかかり、新生児室にておむつの替え方を教えてもらいました。泣いたらおむつを替えるか授乳するという方法を聞いて、よくわからなくて不安でしたが、ベビーコットに入った我が子を部屋に連れて帰りました。
日中はよく寝ていたので平和に過ごし、途中、沐浴見学に参加しました。
気になっていたこと
①痛みの変化
前日に引き続き、だいぶ痛みが楽になったのを感じました。
この日、術後初の排便があり、排尿時のような痛みもなく、おなかがすっきりと快適になりました。
②食欲の変化
授乳をしているせいか食欲が増しました。赤ちゃんが泣いて落ち着いて食べることができないので、むさぼるように食べていました。
授乳とか、産後の体力の回復を考えてのことなのか、食事は3食ともけっこうボリュームがありました。それでもほぼ完食でした。とてもおいしかったです。




こういう食事を退院後も継続することができたら、順調に母乳量が増えていたのかな・・・と後悔していますが、退院してからは忙しくて十分な食事をとれなくなってしまいました。母乳もほぼ出なくなりました。
③赤ちゃんのお世話
びっくりしたのは夜間で、21時頃に泣き出しおむつ替え、授乳。
眠ってしまったので再びコットに置くと泣くので授乳・・・。
同室初日からずっと一緒にいるのは不安だったので、落ち着いたら新生児室にあずけるつもりでいましたが、結局泣き止むことなく1時間ごとに授乳またはおむつ。これはよく聞く「添い寝じゃないと寝ない」というやつか! と思い、私が寝ていたベッドに置いてみるけれど、大泣き。
気がつけば朝になっていて、助けを求めて助産師さんに声をかけました。
するとミルクをあげるようにいわれて、調乳の仕方を教えてもらい、ミルクを飲ませたらすぐに泣き止みました。
ちょうど小児科の先生も来ていたようで診てくれましたが、とくに問題はなく、夜中の泣き方についても「どの赤ちゃんもそんな感じだから大丈夫」とのことで、ほっとしました。
術後5日目
術後5日目~7日目頃になると、帝王切開の痛みがだいぶ落ち着いてきたので、通常出産の方と変わらない母子同室入院生活になりました。
術後5日目の「to Do」は次の2点でした。
- 沐浴指導
- 授乳指導
①沐浴指導
希望して、スタッフさんから1対1の沐浴指導を受けることにしました。
が、帝王切開のためなのか途中で腰が激痛になり、動作が滞っている間に赤ちゃんがのぼせてしまい、スタッフさんに代わっていただきました。
②授乳指導
授乳指導というものをはじめて受けて、3時間おきに40㏄のミルクあるいは搾乳をプラスすることになりました。
搾乳が始まるようになって、積極的に授乳室に通うようになりましたが、それまでは病室で授乳していました(なんとなく人前で授乳することに抵抗があったので)。
授乳室に行くと母乳相談員の方がいて、いろいろと相談に乗ってくれます。もっと早く授乳室での授乳を開始していればと思いました。

夜間に授乳室に行くと、同じように途方に暮れたような顔をしたお母さんが入ってきたりして、妙な親近感を覚えたりしました。
夜の授乳室は、お母さんもスタッフさんも少なくて、電気が落としてあり、静かなオルゴールの音楽が流れていて、心が落ち着く空間でした。
術後6日目
術後6日目の「to Do」は次の3点でした。
- 授乳指導
- 退院診察
- お祝膳
①授乳指導
赤ちゃんの体重が増えないので、3時間おきに授乳+搾乳ミルク合わせて40㏄と指導を受けました。
日中は4時間寝てくれることもあるのですが、4時間は寝すぎとのこと。
②退院診察
夕方、退院診察を受けました。
問診と内診、帝王切開の傷跡の確認がありました。内診で子宮がきれいになっていることを確認しました。
帝王切開の傷跡には、「アトファイン(Lサイズ)」というテープが貼られました。

病院でも買えるけど、通販で買ったほうが安いとアドバイスがありました!
ほか、今後の検診の予定などを聞きました。
③お祝膳
18時半から、お祝膳として、フレンチのコース料理をいただきました。
病院で食べているとは思えないくらいおいしかったです。下記の写真のほか、撮り忘れたスープやパンが出てきました。



術後7日目
術後7日目の「to Do」は次の2点でした。
- 赤ちゃんの退院診察 → 光線療法開始
- 退院後、搾乳を届ける
①赤ちゃんの退院診察→光線療法開始
朝、小児科の先生の診察を受けて、黄疸の数値が高いため、なんと赤ちゃんだけ1日入院が延びることになってしまいました。
出生時2600g台で、一度落ちたものの2500g台まで回復していた体重が、この日2400g台に落ちていたことから、念のために早めに光線治療を開始することになったようです。
希望した新生児聴力検査もこの日に受けました。
②退院後、赤ちゃんに搾乳を届ける
赤ちゃんだけ入院が延びてしまったので、私だけ先に退院することになりました。
スタッフさんにいわれて、産院で借りた搾乳器を使って搾乳した母乳を、夕方産院まで届けに行きました。
入院中、母子同室になってからほぼ寝られなかったので、ゆっくり休めてかえっていいなと思っていたのですが、夜になると赤ちゃんに合えない寂しさが想像以上に大きくて、びっくりしました。
母性が育まれていたのでしょうか。スマホの写真や動画を見返してしんみりしながら過ごしました。
赤ちゃんの退院後
術後8日目の午前10時、赤ちゃんを迎えに行きました。黄疸の数値を治療によって強制的に下げているため、また上がるかもしれないとのこと。翌日も診察を受けるようにいわれました。
術後9日目の午前10時、赤ちゃんを連れて再度産院へ。黄疸の再検査の結果、数値は上がっておらず大丈夫とのこと。いいのか悪いのか、体重は前日よりも100gくらい増えていました。
退院時には、母乳は好きなだけあげてよい。3時間おきに不足分を搾乳+ミルクで計60cc追加するようにという指導を受けました。
**ここまで帝王切開による出産レポをお読みいただきありがとうございました!! ご参考になりましたら幸いです**
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